私が幼児教室の講師になったのは息子のてんちゃんが産まれてからです。
当時の私は働かざるを得ない状況でした。
なぜなら夫はその時期お笑い芸人をしていて、生活費に困っていたからです。(今は会社員です)
夫とのことについてはまたどこかで書きたいと思っています。
息子が産まれてしばらく経った生後3ヶ月頃から、まとまった睡眠がとれないまま激しい後追い期に突入し、心身ボロボロだった私・・・。
それでも小さな息子はもう可愛くて可愛くて可愛くて私の身体から愛が溢れ出していました。
見ているだけで愛がドバドバと無限に湧いてくる息子のために何かできることはないか。
ていうか育児大変すぎるんだけど、このやり方であってる??
そんな中で求人サイトをぼんやり見ていた時に、幼児教室の講師になってその知識をてんちゃんに還元する、という考えが浮かびました。
幼児教育とは、楽しく遊ぶこと
「幼児教室」といっても、私が働いていたのは0~3歳を対象にした親子教室。
赤ちゃんとの遊び方、どんな育児をすることが子供の発達に良いのか、といったことを必死で学びました。
私が思う幼児教育の目的は、【楽しく遊ぶことで認知能力・非認知能力を伸ばす】ことです。
また子供との関わり方や家庭内のルールなど、子育て全体が幼児教育そのものだと思っています。
認知能力(IQ)と非認知能力(EQ)どちらも大切
【認知能力】とは数値化できる知能指数=IQのことを指しています。
IQは遺伝によってある程度決まっていますが、養育環境にも大きく影響を受けます。
人間の知能は大きく分けると「記憶力」と「思考力」という二つの力に分けられますが、どちらも幼児期にどのような経験をしたかによって8歳頃の能力は大きく変わってきます。
例えば、幼児期に多く語りかけや読み聞かせを行うと、語彙量が増えます。語彙量が増えると思考力が上がります。
そしておおよそ8歳ごろの脳の性能が、その子の生涯の脳の土台になります。
(その後も脳の性能を高めることは出来ますが、幼児期までが最も苦労なく知能を高められる時期です)
一方、【非認知能力】とは意欲や粘り強さ、人と関わる力など数値化できない能力のことで、最近とても注目されていますね。
どちらの能力を伸ばすにも大切なことは、「教え込む」のではなく「環境を整える」ことです。
「環境を整える」とは?
「環境を整える」という言葉には二つの意味があります。
ひとつは、その子が今何に関心を示しているのか、何を知りたいと思っているのか、何に心が動いているのか。
それを丁寧に感じ取って、その子が学ぶための環境を用意してあげること。
もう一つは、まだその子が興味を示していないことでも、目に触れる機会、経験する機会をつくって興味の種を蒔いておくことです。嫌がることは無理強いしません。
HSCっ子は、まず安心感がないと意欲が湧いてこない
さて、幼児教室で様々なことを学び、てんちゃんに還元したいとワクワクしていた私。
でも、そう簡単には進まない。
保育園から帰ってきた息子は、私にしがみつき離れようとしない。
一歩でも離れようとすると号泣。
夜寝るまでグズグズが続き、とてもじゃないけど楽しく遊べるような状況じゃない。
あれ?なんか幼児教育とかそういうレベルじゃないかも( ; ゚Д゚)!!
理想通りにいかなくて困惑する私。
「なんで全然遊ばないの?」
「なんでこんなにグズってばかりいるの?」
わからないまま寝るまで抱っこし続ける日々が続きました。
今ならわかります。
てんちゃんには圧倒的に、「安心」が足りていなかったんですね。
マズローの欲求5段階説にもありますけど、まず、「安全・安心」が満たされてないことには、他の欲求=意欲・関心が湧いてこないです。
HSCっ子の場合、この「安心する」ということが非常に難しいです。
これはそういう気質を持っていない方からすると、理解するのがかなり難しいことかもしれません。
だけど「安心・安全」をちゃんと満たしてあげないと、子どもはいかなる知育にも関心を向けられません。
まずは無理のない生活を送れているか
子供の生活全体がその子にとって丁度いい状態になっているかを見直すことが大切です。
・親子の信頼関係がしっかり築けているか(親が子供にとって安心できる存在か)
・保育園や幼稚園、学校に無理なく通えているか
・日々の予定が多すぎて刺激過多になっていないか
この辺りをしっかり整えてあげる必要があります。
息子は保育園から幼稚園時代、登園することに多くのエネルギーを消耗していました。
今考えると本当に可哀想なことをしたなぁと思います。
でも当時の私は手探りで自分にできる最大限のことをしていました。
なにせ初めての育児。「人を育てる」ということが未経験だったんだから当たり前です。
息子の本質の全体像がなんとなく把握できるようになったのは、息子が8歳くらいになってからだと思います。
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