私がホームスクールを視野に入れ始めたのは、息子が幼稚園年中(4歳)の冬頃だったかと思います。
息子は年少の時にはシュタイナーを取り入れたキリスト系の幼稚園に通っていたのですが、引っ越しのため年中の春に小規模保育の認可外幼児園に転園しています。
そこは0歳〜年長までの子どもが20人程の家庭的な雰囲気の園で、人数が少なければ息子も馴染んでいけるのではないかと思ったことが入園を決めた理由です。
嫌がる息子を毎日頑張って登園させていたものの、いつまでたっても息子が園に行くことを受け入れる様子はなく、むしろ日が経つにつれ息子の登園渋りは強さを増していきました。
それまでに、0歳から通った認可保育園、年少クラスに通ったキリスト系幼稚園、小規模認可外幼児園と3つの異なる園に通わせましたが、息子は全ての園を拒否してきました。それで分かったことは、
「息子が通ってもいいと思える園は、今はどこにもないんだ」
ということです。
それまでに通った3つの園はそれぞれに良いところがあり、先生方の対応に問題があるわけでもなかったからです。
また何か具体的に嫌な理由があるわけでもありませんでした。(例えば、誰かに意地悪されたなど)
どの園も先生方は熱心な方が多く、親身にしていただいたので、これ以上園に何かを望むのは難しいと感じていました。
当時の息子は、私と離れた場所で安心して過ごすということが難しく、安心できない以上はどんなに素晴らしい教育方針の園だとしてもその良さを享受することができませんでした。
また望む遊びのスタイルも、同年代の子どもと関わりたいという欲求はほとんどなく、大人と一対一で向き合って会話を楽しんだり、自分のイマジネーションの世界の中に浸って遊ぶことを好みました。
年中の12月頃、登園後は荒れに荒れて暴れ回り攻撃的に振る舞う息子を見ていて、これ以上無理をさせると本当に息子は壊れてしまうと感じていました。
どうしていいかわからずに児童精神科を必死で探していたのもこの時期です。
(色々あり結果として児童精神科は受診せずに終わっています)
翌年、年長になってからは、息子を個人的にサポートしてくれる方(子育て支援事業に取り組まれている女性)と直接契約する形で、登園時に必ず付き添っていただき、登園日も週2日に減らしました。
これまでと同じように登園させることは絶対に無理だと感じていたので、とにかく少しでも息子が安心できる形を模索していました。
登園日が減ったことで、息子は荒れ狂う日が減り、機嫌良くいられる時間が増えました。
年長の春に初めて将棋に出会ったのですが、登園しない日は一日中将棋に没頭していることもありました。
(登園した日は消耗するので上手く将棋に集中することができない様子でイライラしていました。)
息子がすごい勢いで将棋を習得している様子から、我が子には将棋の才能があることに気づきました。
充実感に溢れた息子の表情を見ていると、息子が進みたい道はこっちなんだなという確信を持てました。
つまり他の子と同じように幼稚園や小学校に通う道ではなく、自分が安心できる場所で、自分のやりたいことに時間を使い、自分の才能を伸ばしていく道です。
この時期に、私の中でもホームスクールへの覚悟が決まっていきました。
小学校に通う未来と、ホームスクールで育つ未来、どちらの息子が健全に育ち輝いているか。
イメージはハッキリとしていました。
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